一番/商売心理学 講演講師
◆一番
先日読んでいた本にこんな一説がかかれていました。
「僕の催眠術の先生は、僕が初めて催眠術を試みるとき、観客に僕の
ことを『こちらは、経験豊富で著名な催眠術師です』と紹介した。
真っ赤な嘘だった。だが、彼が僕をこのように紹介したことは正解だった。」
(「心を上手に操作する方法」トルステン・ハーフェナー著 サンマーク出版 98ページ)
何事であれ相手から信頼を得なければ、うまくいかない。
交渉でもプレゼンでも
「この人には能力があるのだ」
と相手から思ってもらわないと、うまくいかない。
長期的には本人に能力があれば生き残れます。でも、仕事や人生では
「この1時間で能力を発揮しないと後がない」というときもあります。
そのような短期決戦ではあなたや私にたとえ本当に能力があっても、
そう思われないと「こいつは能力がない」と思われてしまうことも多い。
だから、ここ一番!!というときには「この人には能力があるのだ」と
相手から思ってもらわないといけない。
そのためにはどうしたらいいか?
ひとつの方法は「一番」を訴求すること。
例えば社員研修等に行くとほとんどの参加者は私のことを知りません。
司会の方が講師紹介をしても多くの人が顔を下に向けています。
「仕事が忙しいのになあ。早く終わってくれないかな。」
という感じです。
でも、ある瞬間になると参加者の顔がさっと上がり、私の方を見ます。
それは司会の方が
「酒井さんの本はアマゾン書店のマーケティング部門第一位を獲得しています。」
と言ったとき。
みんな
「へ~、そうなんだ。この人の本は一位なのか。」
という顔をする。つまり、参加者の心の中で興味と関心が出てくる。
司会の方が
「新潟で講演回数が一番多い人気講師です。」
と言うとさらに参加者の顔が上がってくる。
司会の方の紹介はとてもありがたい。影響力がある。
・・・そして、実を言うと司会の方には、
そう言って紹介してくれと予め頼んである。
人は「一番」に反応するのだ。
ちなみにアマゾン書店の総合ランキングでは私の本は一位を獲得していません。
でも、マーケティング部門というカテゴリでは一位となりました。
私は全国で一番講演回数の多い講師でもありません。
でも、新潟在住の講師の中では一位です。
すべてある限られた条件や期間の元での事実なのです。
これは心理学の限定条件下の事実ですね。
嘘はいけないけれど、本当の一位は訴求すると効果があります。
あなた自身やあなたの会社やお店にも
「限られた条件や期間の元での一位」はないだろうか?
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